し・か・え・し
「それならタクシーお願いします」
「親御さんにも連絡しますし
病院にも連絡しときますから」
「かしこまりました」
怪我をした中田さんと病院へ行くことになった。
「大丈夫?背負ってあげようか?」
と 中田さんの前に膝間つくと
「先生無理だよ
先生って 力無さそう」
「大丈夫よ!ほら!乗って!」
こう見えてあたしは力持ちだからね。
・・・ちょい重いけど
ここは我慢。
タクシーに乗り指定の病院へ行った。
病院では車椅子が用意されていたので
背負わなくて済む。
内心は中田さんに大丈夫だよと
大きなことを言っておきながら
おっしゃ!ラッキー!と
思ってるあたし。
「整形外科にいけばいいんですね」
「はい・・・先生がお待ちですから」
車椅子を押しながら本田さんに
「折れて無かったらいいね!」
なんて言いながら整形外科へ。
先生の診断は「折れてないと思うけれど
念のためにレントゲンを撮って来て下さい
レントゲン室は外来を抜けて右へ右へと
行くとありますので」
という先生の指示にしたがって
レントゲン室に車椅子を押して
移動することになった。