し・か・え・し


30分程度で健斗が来た。


「ごめん!」


グズグズと怒られる前にあたしが
先に謝った。


「オレは無料相談所じゃねーよ!」


「じゃあ お金払う
一件いくら?」


「百万円」


「ぼったくり!」


肩をポンと叩いた。


「何があったんだ?」


「心が折れちゃった・・・
あっ!レントゲン撮ってみてよ
どこが折れてて
どうしたら治るか?」


「治せるのも治せないのも
折れた原因にもよるな
飲みながら診察してやるわ」


と 連れていかれたのは
素敵なバーだった。


「どうした?
学校で他の先生ともめたか?」


「もめてない!」


「保護者とか?」


「学校は関係ない」


「じゃあ?」


「飲もう!
飲まないと素面じゃ話せない」


あたしの決心は固まってた。


あたしの過去
啓次郎のことを話そう!


きっと驚だろな
お前か???


そして小言のひとつやふたつ
言われるんだろうな。


この前 相手の顔を見てみたいよ!
って言ってたもん。


あたしはカクテルを頼むが健斗は
車で来てるからウーロン茶。


「一人だけ飲むの嫌だな~
車置いとけば?」


「明日仕事に行くのに困る!」


「じゃあ 代行頼もう」


「金がかかる!」


「もー!それくらいあたしが出すから
話聞いてくれるお礼に」


「ヨッシャ!それなら
生ビール!」


結局二人で飲むことになった。




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