し・か・え・し
「一緒にしないでくれるかな?
あ~あ気分悪いわ」
「ほら!やっぱり怒ってた」
「そりゃー怒るでしょ」
「ほんと申し訳ない」
「そんな風に言い方が似てるだけで
怒るってまだ彼女のことを
思ってるんだね」
「ついこの前のことだしね
はい!立って!」
ふーん。。。
意外な神野くんを知っちゃった。
「帰ろうか・・・
あんな楽しくないところに居ても
何もないしね」
「帰ろうかと言われても
あたしバックとか・・・」
「ほらこれ」
神野くんはあたしのバックを
あたしの目の前に出して見せた。
「はぁ?」
あたしと出るからあたしの鞄どれかと
雪子に聞いたらしい。
「ちょっと!
勝手なことしないでくれるかな?
あたし帰るつもりないけど!
イイ人出来るかもしれないのに」
そんな気はないけど
ここは言ってみた。
「イイ人?そんな気もないくせに
笑っちゃうな!
人数合わせに来たって言ってたじゃん
どうせ早く終われ!って思ってただろ」
そうだけど・・・
みんなの手前帰れないよ~
また奈央に何を言われるか。
「あたしそんな非常識なことはできない!
鞄返して!」
神野くんの持ってるあたしのバックを
取ろうとすると
「みんなにはちゃんと言ってるから安心して
どーぞどーぞってお見送りされたから」
マジか・・・。