し・か・え・し
「あ・・・麻奈美」
うん?あたしここに居ていいの?
いや・・・よくないよね。
そぉーと 一歩二歩と下がるあたし。
するとあたしの手を取った神野くん
はぁ?何?この手は何?
しかも強く握られてるってどうなの?
「久しぶり健斗」
「あ~」
「彼女?」
「そうだよ」
(そうだよって 嘘つきだね
ほんの数時間前に知り合いましたけど?
違うか 中学時代か)
「あたしにあれだけ言ってたくせに・・・
すぐに彼女できたじゃん
まぁ~いいけど」
なんの話?
察するに神野くんの元カノだろうな。
えっ?
あたし神野くんの彼女にされてるの?
ちょっと!!!
「いつまでも引きずってないよ」
(嘘だ!まだ思ってるって)
「よかった安心した
彼女さんもすごく可愛い人だし
末永く仲良くね」
この子の言い方は
あたしは嫌いだ。
しばらく話してたが
彼女さんの方から
「じゃあね」と帰っていった。
「この手は何?
それに彼女ってなんなの?
今日は健斗くんに
振り回されてるって感じ!最悪」
「悪い」
「気分悪いわ!こんな日は
飲まないとやってらんないわ!」
飲めないけど(笑)
「一緒に飲む?」
「けっこうですっ!一人で飲むから」
待てよ?チャンス到来かも?
仕返しのチャンス???
一緒にご飯と言われても
人多いとか色々理由を付けて
断っていたけど 彼女に会って
少し暗くなった神野くんの愚痴を
聞いて 優しく楽しく接すれば
あたしに対してホロリと
くるんじゃない?甘い考えかな?
ここは仕返しの一歩前進!