し・か・え・し


「美里ちゃん あのさぁ~」


「ちゃん付けで呼ばなくてもいいよ
堅苦しいから」


「そうなん?わかった美里ね
美里のこと何も知らないからさ~
まず名字を教えてよ」


マズイ・・・
嘘をつくのがいいのか?
それとも本当のことをことを言うべきか?


悩んだがここであたしが名乗って
「もしかして3拍子?」って言われたら
ここで計画終了すればいい
あたしは腹をくくろう。


「あたしの名字は石川」


「石川ね石川美里ね
えっ???」


ほら!気づいた
終わりだ・・・。


「突然驚かないでよ
そんな驚くような名前かな?」


「いや・・・
昔の話しただろ?
覚えてる?」


「昔のこと?いつ?」


「合コンで!
中学の時 不細工な子から
コクられたって
そいつと同姓同名だから
ビックリした」


「へぇ~そーなの?
あたしと同じなんだ」


あたしの声のトーンが下がったから
嫌な思いをしたんだと思ったのか


「安心して!あの3拍子と美里は
月とすっぽんだから」


と言った。


月とすっぽん???
どっちもあたしですけど?


またムカついてきた。


ヨシ!1ヶ月付き合って利用して
利用しまくって【さよなら】してやる!


お役ごめんってね。


あれ?
あたし付き合う返事したっけ?
まぁ いいか。








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