し・か・え・し


「はぁ?やめるの?
襲いかかって来ておいて
こっちをその気にさせといて
そんなのあり?」


「最後じゃないんだったら
別に焦ってしなくても・・・」


啓次郎の上に乗っていたが
すぐに起き上がりベットに座った。


「中途半端に放置すんな!」


今度は反対に啓次郎が
あたしに襲いかかり
啓次郎の素早さに圧倒されてるうちに
お互い何も着てない状態になった。


啓次郎があたしんちへ来る・・・
あたしが啓次郎の家に行く・・・


それは身体を重ねる時・・・
街を腕を組んで歩くことなく
お出かけと言えばご飯を食べに行くだけ
それがあたしたちが続けてるセフレの関係。


でも最近なぜか
無性に会いたくなる時がある
何もしなくていいそばに居たいと
思うともある。


啓次郎はどうなんだろう・・・。


「心ここにあらず・・・か」


啓次郎が起き上がった。


「あれ?やめちゃうの?」


「やる気なさそうだから
やる気失せた」


「・・・あ・・・なんかごめん」


「いいよ 今日はこうして寝たい」


啓次郎があたしをギュっと抱きしめ
そのままベットにゴロンッと転がったのだった。


後何回 こうして一緒に居られるのかな?
「ねぇ~啓次郎」
あたしの呼び掛けにもう夢の中の
啓次郎は答えなかった。





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