し・か・え・し


結局お祝いは後日ってことに。


何か欲しいものがあるか聞くと
何もないって。。。


そう言うのが一番困るよね。


「さくらの手料理が食いてー!」


「へっ?あたしの?
勇気あるねぇ~
不味いかもしれないし
レパートリーないし」


「何でもいいよ
炒飯でもいいし」


「お祝いに炒飯はないでしょぉー!
よーし!最初で最後になるかもだけど
腕を振るいますよ!任せて」


「なんなんその自信!
さっきまで勇気あるねぇとか
言ってたくせに
そっちの方が怖いわー」


「大丈夫!任せて!
楽しみにしてて」


腕を叩いて見せてると


「あっ!!!」


いきなり大きな声で叫ばれて
ビックリした。


「バイト行ってくる!
今日は1時半に行けばいいから」


あ~バイトね。。。


「あっ!!!」
今度はあたしが大きな声を出す。


「なに?」


あやさんに言ったでしょ・・・!!!


と言いたいけど 言ったら
今日あたしが例えお客だと言ったといえ
男の人と夜景を見に行ってたのが
啓次郎にバレる。


バレていけないことはないけど
なんか・・・気まずい。


「何でもない」


「もー!大きな声を出すなよな
行ってくるわ」


バイトに出た啓次郎
バイトと言っても送迎だけ・・・
送迎だけでも4,000円もらえるなんて高収入。


気は使うけど車を運転して送るだけで
お金が入るんだからいいよね
なんて言うと啓次郎は
それはそれで大変なんだぞ!なんて膨れていたっけ(笑)









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