し・か・え・し

するとまた健斗からの電話。


桃華が「あたしが話そうか？」
と言ってくれたけど
「無視してればいいから」
と言うと「どうせまた掛かるよ
文句ひとつでも言ってやれば」
なんて言うものだから
向こうがなんて言うか
出てみることにした。


「あっ！やっと出たぁ～
美里どこ？」


どこって・・・。


「友達のところ」


「はぁ？なんで？
今日会おうって言ってなかったっけ？」


「もう会わない」


「はぁ？急にどうした？」


「自分がよくわかってると思うけど？
あたし嘘ついてごめんね
健斗に襲われたとか言ったけど
あれ嘘だからごめん
それはあたしが謝る」


「もしかして彬？」


「じゃあ もう会わないし
電話も拒否するから」


「おいおい！」


と言ってたけどこっちから
切って着信拒否設定をした。


「なんで昔のことを言わないのよ！
あんたにボロボロにされたから
仕返ししたかっただけって！」


「もうめんどくさい
あ～あ やっぱ
あたしって男運無いや
今回は立ち直れそうにないや
あ・・・今回も・・・か」


「あっ！！！そうだ！
忘れてた！美里って男居る？」


「聞いてなかった？今の
男運無いって言ったばっかりだけど？」