し・か・え・し


数日が過ぎた頃
奈央があたしを呼び出し
「医学生の合コンの時の健斗が
あんたに会わせてって言うんだけど
どうした?」
と 言ってきた。


「あのね めんどくさいから
連絡しないことにしたし
拒否設定しただけ」


「うん?仕返しするって言ってたのに?
あー!!!これが仕返しかぁ~!」


「仕返しのこと言わないでよ!
頼むから もう関わりたくないだけ」


「聞くところによるとね
あんたのこと本気らしいよ」


今度は何をする気?
まだあたしに対して
気持ちが収まらないのかな。


どれだけ痛め付ければ気が済むの?


「いいから何を言われても無視してて」


「わかった・・・けど
もったいない!健斗くんって
結構いい顔をしてるのに!」


「いい顔をしてても
性格の問題!」


家に招待してなくて正解だった
家を知られてたら来てたかもしれない。


これを俗に言う
ーーー不幸中の幸いーーー


「そこまで言うんだったら
もう帰って!」


「帰れ?何で奈央があたしに命令すんの!?」


「もうすぐ健斗くんが来るから
ここで待ち合わせにしてるから」


「ちょっとぉー!
勝手なことしないでよ!!!」


「知らないわよ!
そんな頭ごなしに怒んないでよ
あんたたちが上手くいけばと思ったから・・・
じゃあ あたしも退散しよう!」


慌てて二人で退散したのだった。








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