し・か・え・し
「あの日さくらの様子が変だと
察しないといけなかったんだよな
言われてみて気づくなんて
本当にごめんな」
「いいよもう」
「ストーカーってなんで?
話してくれる?」
「合コンでね 昔の同級生に会ったんだ」
「えっ?昔って?」
「中学の頃のね
あっ!あたし実家が遠くてでさ
まさかこんなところで会うとは思ってなくて
向こうはあたしのこと
いまだに気づいてないんだ」
「ホントに気づいてないわけ?」
「当時はあたしすごく太ってたしね」
「普通さぁ~面影とかあるだろ?
気づかないとかあり得ないな!
それで?」
「その人に当時告白して振られて
ひどい目に合わされて
そんな人が目の前にいたから
仕返ししてやろうと近づいたら」
と麻奈美さんのことや
別れて出来なくなって悩んでるところに
襲われたとか言って追い討ちかけて
恨みをかったこと
そしてその人が友人を使ってあたしに
仕返しをしたことを
長々と話した。
「マジで?」
「仕返ししてやろうと思った結果がこれよ
バカな女だと思うでしょ」
「思わないよ・・・
思わないけど そいつが何でつけ回すわけ?」
「知らないよ~
話を聞いて欲しいとか言ってくるから
電話も拒否してる
幸いこの場所は知らないから
近くであたしが通るのを待ってるみたい」
「そうか・・・」
「そいつを何とかしないといけないな!
どうするかな?」
「話してみるよ
それにあたしがあの時のあたしだって
言ってみるし」
「やめておけ!
名乗らない方がいいよ
名乗らずに話をつけた方がいいと思うけど?」