し・か・え・し



ブロックしていた健斗の番号
勇気をもってかけてみることにした。


「もしもし」


「えっ!!!美里?」


あたしからの電話に驚いたようだった。


タリーズコーヒーで待ち合わせて
そこで話すことにした。


いつものごとく
向こうは早く着いてあたしが
到着するのを待ってたようだ。


「こんにちは」


次の言葉は見つからず・・・
すぐに席に着いた。


「美里ごめん!本当にごめん
彬が・・・」


「あの人が言ったの?
頼まれたの実行したって」


「ホントごめん」


「何度謝られてもあのことは
許す気はないから
人を使うとかあり得ないし!」


「それは・・・始めはそのつもりだった
ヤってもないのに 今のオレが
できる状況にないのに
ヤったとか言われてムカついて
でも会っていくうちに美里に
本気になってしまって・・・
彬にもう美里になにもしなくていいって
言うのが遅くて・・・」


「許せないけどそう言う原因を作ったのも
あたしだし・・・それに
どうしても伝えたいこともあって
今日会おうと思ったんだ」


「いやいや
本当にどう謝ったらいいか」


「もう謝らなくていいから
待ち伏せとか止めて欲しいし・・・」


「・・・それってオレとは
付き合えないってこと?」


「あたし・・・実は
広島出身なの」


「えっ?」


「松が谷中学3年1組」


「えっ?それって?」


「健斗に告白して振られて
3拍子という名前をつけられた
石川美里・・・あたしです」


「え・・・」


健斗は言葉を失っていた。








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