し・か・え・し



「美里!今日は合コンよ」


友人の奈央からの電話で目が覚めた。


「えっ?今日だったっけ?」


「言ってたじゃん!
木曜日よ!って」


「あ・・・」


「あ・・・ってぇ~
あんたは男に興味ないのは
わかってるけど 必ず来てよ!」


「も~わかってるってぇ」


朝からカン高い声で言われ
完璧目を覚ました。


今日は大学専攻してるのが
ないからおやすみだから昼まで
寝ようと思ったのに・・・。


「う~ん・・・さくら
今何時?」


もう一度布団に入ったところで
啓次郎に布団を捲られた。


さくらはあたしのお店での源氏名
本当の石川美里と言う名前は
教えていない
お店をやめてもさくらのまま。


「9時だよ」


「やべっ!!!」


「うん?何が?」


「目覚ましかけてたのに!」


「啓次郎が止めたじゃん」


「わー!最悪!
まぁまだ何とか間に合うか・・・」


何か大切な用があるらしい。


「あたしの友達に感謝だね」


「ほんとに!
うん?さくらも急用?」


「違うよ~今晩合コンがあるらしい」


「合コン?彼氏要らないとか
言ってたのに?」


「無理矢理強制参加なの
早く言えば人数合わせ?」


「へぇ~!もしそこで気になる相手が
現れたら?」


「今まで何度も合コンしてるけど
そんな気にならないんだこれが・・・
不思議でしょ?」


「だね でも気に入られたら?」


「ないね
あたしめっちゃ興味ない態度出すから」


「あはは そんな女萎えるね!
ついでに言えば?
あたしは彼氏は居ないけど
セフレは居ますって」


「そんなん言ったら退かれるし
友達にも白い目で見られちゃう」


「でも事実じゃん」


「まぁ確かにね」


そう笑って見せた。









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