し・か・え・し
おれんちに来れば?
あたしは返事を返さなかった。
啓次郎は用があるから帰ると
準備をし始めた。
「あ・・・啓次郎
これ!クリスマスプレゼント」
「クリスマス?
まだ後1週間もあるじゃん」
「だけど今渡さないと
もう渡すことないから」
「はぁ?」
「もう啓次郎とは終わり!
向こうへ帰るから精算しとかないとね」
「はぁ?」
「だ・か・ら!もう今日で終わり
早かれ遅かれ啓次郎とは
こうなるんだから
それがちょっと早くなっただけ」
「えっ?ちょっと待って・・・」
「あたしたちって
セフレの関係なんだから
今までありがとね
結構楽しかった」
「勝手なこと言うんじゃねーよ!」
「はいはい帰って
いつまでもここにいられたら困る」
「なんなん?
少しはオレのこと
好きだと言う気持ちには
ならなかったのか?」
「なる訳ないじゃん!
ちゃんと割りきってますって!
それにあたし・・・
好きな人出来たし」
「それって・・・
前に言ってた合コンで会ったと言う?
同級生の?」
「ノーコメント!」
「はぁ???正解なのか?
それならもう一回ヤらせろ!」
今着たばかりの服を
力ずくで剥ぎ取られ
優しさもなく
まるで彬のように
襲われ 終わるとさっさと
帰っていった。
「実はさ オレも好きなヤツが居るんだ
二人の女を相手にするのは
疲れたからちょうどよかった」
そんな捨て台詞と共に去った。
あたしがあげたプレゼントは
そこに投げられていたのに気付き
またそれで泣いた。