し・か・え・し
クリスマスも過ぎ
正月も過ぎ・・・。
あっという間に
東京を去る日がやって来た。
啓次郎・・・
最後にもう一度だけ会いたかった。
本当は最後の日は
『今日だ最後だね』と言いながら
握手して笑ってお別れをする予定だったのに
本気になるなんて・・・
あたしもバカな女だ。
携帯の啓次郎の番号を見ながら
いい思い出をありがとう・・・
そう呟きながら消去した。
いつもでも番号があったら
掛けてしまいそうで怖かったから・・・。
こうしてあたしの東京での4年間は
終わりを告げたのだった。