恋愛革命-あたし×アイドル-
顔を出したのは、

まぎれもなく、あたしの大好きな、








松山翔だった。




「しょしょしょ…翔??!!松山翔??!!!」


「そうだけど。アンタ誰って。つーか呼び捨てかよ?」

「あ…ああああたし、美南!!藤原美南ですっ」


「ふ~ん…。で、なんでココにいんの?」


「…え、あの…あたしの叔母ちゃんが再婚したって…だから挨拶しにきたんですけど…」


「あ、アンタなんだ。新しくできたいとこって」




「…よろしくねっ」




なんか。
翔ってこんな冷たかったのかな。

あたしがしってる翔はもっとやさしい口調で。




―こんなの全然違うよ…


「~…翔..くんって、TVの前だと性格変わるんだ?」

「―は?何お前。何が言いたいわけ?」






「…よ」




「え?」






「…つく。ムカつくんだよ!!!そーいうの!!」





もう意味わかんない。
あの笑顔は全部営業スマイル?
あのやさしい目も全部営業用?



っざけんなよ!!


そういう人間があたしはいっちばん嫌いなんだから!!
一瞬でも翔に憧れた自分に嫌気がさすよ。



もういい。



翔なんて、どうでもいい―…



人気なんか、なくなればいいんだ…









―なんて。


本心じゃないのは知ってるんだ。
だってあたしは翔を好きな気持ちは誰にも負けないんだもん。


なんか…



おかしすぎて涙でてくるよ…





「ちょ…っ 俺の部屋で話そう。あーもう泣くなって…」


翔がとまどっている。

こんな姿、ファンが想像できるかな。
きっとあたしだけが見れる翔の一面だよね。



嬉しいような。
悲しいような。




複雑……。


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