わたしはみんなに殺された2〜贖罪の時〜
「ね、ねぇ結菜ちゃん」
不気味な雰囲気のまま、放課後になってしまった。
もうみんな帰っていく時間なのに、結菜ちゃんも愛菜ちゃんも、陽くんも正秀くんも、ただ自分の席にじっと座っているだけで動こうとしない。
今日1日ずっとそんな感じだったから、話しかけにくかったけど。
明日もこのままだったら…なんて考えると怖くて、なんとか勇気を出して話しかけてみる。
そして、何故か黒田くんも席についたまま微動だにしない。
4人はずっと…黒田くんを観察しているようだった。
「今日…変だよ?ねえ、どうしたの…?」
誰も、なにも答えない。
6人しかいなくなった教室に、静寂が訪れる。
「愛菜ちゃん…?」
なにも言わない結菜ちゃんにしびれを切らした私は移動して、愛菜ちゃんの前に立つ。
「……………ごめん、舞ちゃん。
今は…放っておいてくれるかな」
チラリと愛菜ちゃんはこちらを見たけれど、すぐに視線は黒田くんに戻されてしまった。