わたしはみんなに殺された2〜贖罪の時〜
「芽衣、朱里、悠人。この3人だ。
あとは自分で探せ。お前ならわかるはずだ。
俺とあいつらの関係が気になるんだろ?」
私の心を読んだかのようにそう言ってニヤッと笑ってから、黒田くんは引き止める間もなく4人を追いかけるようにして教室を出て行ってしまった。
…訳わかんないよ。
黒田くんは一体何者なの?
あの4人の変貌ぶりは何?
どうして私を知ってるの?
私ならわかるってどういうこと?
……3人を連れて来なきゃ。
たくさん浮かんでくる疑問の中に、そんな思考が混じる。
何故だかはわからない。
でも、私はそうしなきゃいけない気がして。
黒田くんに手渡された時計をぎゅっと握りしめて、私は急いで教室を出たのだった。