わたしはみんなに殺された2〜贖罪の時〜



「あ、えっと…。
芽衣さんと朱里さんと、悠人さん。
この3人の居場所を知りませんか?」


「へ?」



きょとん、とした顔になってから、3人は顔を見合わせた。



やっぱりそう簡単には行かないかぁ…。


4時44分、間に合うかな…。



「えーっと…私たちに何か?」



「あ、いえ、知らないのなら…ん?
私たち?」



え?


まさか、この人たち…?



思わず3人を見回してしまう。



「私が芽衣。
こっちが朱里で、こっちが悠人だよ」



………なんて素晴らしい幸運。



隣校に来て初めて出会ったのが本人だなんて。



「よ、よかった!
あの、一緒に来てもらえますか!?
黒田くんが呼んでるんです!」



「!!」



黒田くん、と言った瞬間に、3人の顔色が変わった。



結菜ちゃんたちとは違って、恐怖は感じていないけど、純粋に驚いているような顔だ。



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