わたしはみんなに殺された2〜贖罪の時〜
『狛、これ撮れてるの?』
ラジカセから、女の子の声が聞こえた。
どこかで聞いたことのあるような…でも、思い出せない。
『ああ』
ラジカセの中の黒田くんが答えると、コホン、と咳払いが1つ。
それから、女の子が話し出した。
『―――はいはーい。
それじゃ、説明させてもらうね。
皆さん知っての通り、これからまたデッドカースの世界に閉じ込めちゃうよ。
あ、そういえば私の世界、デッドカースって呼ばれてるんだってね。
死者の呪いって、なんかカッコいい。
あ、でも死者の呪いって本当は英語にすると「カースオブザデッド」なんだよ』
くすくすっと笑う声が聞こえた後、あいたっ!と声が聞こえた。
黒田くんと…誰だろう?
閉じ込める?
私の世界?
思考の付いていかない私を置いて、ラジカセの音声は流れつづける。
『…詩野、ちゃんとやれって』
『…悪かったけど、だからってチョップするかな、普通…?』