わたしはみんなに殺された2〜贖罪の時〜
「!」
この3人の顔…。
さっきみた、結菜ちゃん達の顔によく似ている。
驚きと、恐怖と…絶望?
とても言葉では上手く言い表せない表情。
『さて…じゃあ、本題。
今回途中参加って形になるんだけどね』
ラジカセからまた声が聞こえて、はっと我に返る。
『クリア条件だけ言っとくね。
…………………………私を探して』
その声は、やけにはっきりと聞こえた気がした。
「「「「!!!?」」」」
その瞬間、全員が肩をビクつかせる。
なにしろ…ラジカセの音と一緒に、空が一瞬にして消えたんだから。
消えた?
ううん…黒く塗りつぶされた?
とにかく…校舎より外側が一切消えている。
「えっ?えっ!?」
なにが起きたのかわからずに、つい立ち上がって周りを見渡す。
暗い訳じゃない。
いや…確かに暗いんだけど、それは夜程の暗さ。
雲も、地面も、景色も、見えないほどじゃないはずなのに。
校舎しかないみたいに…真っ黒に染まっている。
『………………教室。
俺らの教室に、やって欲しいことのヒントがある』
まるで耳元にラジカセがあるかのように、その音は大きく聞こえた。
『え?
やって欲しいことのヒント?
……なんのこと?』
『ん?
いや…とりあえず覚えとけよ―――』
黒田くんの言葉の途中で、声が消えた。
どうやら、テープはここで終わっているらしい。
音に私が反応して振り向く頃には、ラジカセはもう消えていた。