わたしはみんなに殺された2〜贖罪の時〜
「しっ!
本当に〈あの子〉が来ちゃうから、静かに!」
「~~~っ!!」
慌てて両手で口を塞ぐ。
死ぬとか死なないとか、さっきから怖いことばかり言っていたからまさかとは思ったけど…やっぱりここ、命に関わるくらい危険なんだ!!
ここに私を招いたのは黒田くん?
じゃあ隣校の事件って…黒田くんが犯人なの!?
いやいや…黒田くんが人殺し…なわけないよね?
ね…………!?
「それから…〈この子〉。
〈この子〉は私たちに化けて人を騙すの。
騙されて〈あの子〉と引き合わされて、これまた死んじゃうから気を付けてね」
これまた死んじゃうって、そんな軽く言われても…。
今の状況ももちろんすごく怖いけど。
そんな怖い世界に平然といる目の前の3人に、少なからずと恐怖を感じる。
………………いや。
3人とも、どこか不安そうな……そんな雰囲気がある。
やっぱり、この人たちも怖いんだ…。
そのくらい危険なんだ、ここは。
改めてそう思って、気を引き締める。
「とにかく、もし〈あの子〉に襲われてバラバラになっちゃったら、次に会った人は疑って掛かった方が良いかもしれない。
もし少しでもおかしいなって感じたら、どうにかその人と離れて一人になった方が安全かな」
こんな状況で一人…?
無理でしょ、怖すぎて耐えられないよ…!
絶対はぐれないようにしよう。
ひそかに心に誓う。