わたしはみんなに殺された2〜贖罪の時〜
「…………。
でも、確かに聞いたんです…」
幻聴…ではないと思うんだけどなぁ…。
………こわっ!!
一瞬、背中がぞくっとした。
「……うん。
教室、行ってみるのも良いかもしれないね。
もしかしたら、何かあるかもしれないし」
芽衣さんはそう言ってくれるけど、正直他の二人からの目線は『変な子…』と言っているように見える。
うぅ…確かに聞こえたのになぁ。
なんて考えた私がうつむいたとき。
「―――きゃああぁあぁああ!?」
いきなり、校舎の奥の方から小さな悲鳴が聞こえた。
遠くて小さく聞こえているだけなんだろう、とにかく必死で叫んでいるような声だ。
はっとしたように、3人が声の方を向く。
「えっ!?な、なにっ、え!?」
「…………いた!
あっち…1階の職員室前!」
思わずパニックになってあわあわしていると、そんな私に目もくれない様子で3人が駆け出した。
い、1階!?
降りるの!?
聞こえた悲鳴に怯えながら、なんとか3人とはぐれないように走る。
階段の場所もわからない今、私に出来るのは付いていくことだけだ。