君はいつも哀しそうで


資料室は鍵が1つと暗証番号が4桁必要だった


「暗証番号を変えないと、指紋取られたら一発で番号バレるんじゃないの?」



粉でも付けられたら指紋が浮き出て4桁なん

てすぐにバレる

4桁の数字さえわかれば、4!=24通りで

そのくらいすぐに開けられてしまう



「大丈夫。1ヶ月に1回は番号が変わるの

それに、鍵は常にお父さんしかもってないから今まで情報を盗まれたことはないよ。」


ニコッと笑ったみーは純粋に笑っていた




「そうなのか…やっぱセキュリティ硬いな」


俺ごときでは破ることなんてできないだろうなとつくづく感じた










中に入ると、5つほどの棚にびっしりとファイル分けされたものが並べれていた


近づいていくとそのファイルの背表紙に西暦と日付が書かれており、それが順に並べられていた




「…ここには過去30年分から去年までの資料が置いてあるの。今年の分は別の部屋に置いてあって、来年までにまとめてこの部屋に移されるんだ。」


しっかりと整理されたものだけがここにおいてあることがわかる


「触れて欲しくない情報が隠されたりはしねーのか?」

どの組にも知られたくないことの一つや二つはあるだろう




実際、緒方もある





「そうだね。あると思うよ。
でも、大抵のことはここに全部記入されてる。
もし隠されててもわたしはお父さんを問い詰めるよ」


ある意味恐怖ととれる言葉を何食わぬ顔で言ってのけるみーに

隠し事はなるべく避けるべきだと悟った…












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