君はいつも哀しそうで
みんな食べ終わり、この雰囲気にも馴染んだ頃
まだまだ話は尽きなくて長居していた
あれからどのくらい経ったかも定かではない
こんなに話をするとは思ってなかった
もっと冷たくてもっと人を毛嫌いしてるんだと思っていた
「本当におもしろいね美夜ちゃんて!」
「そう?そうでもないと思うけど」
美夜もすっかり馴染んだ様子で
最初あった遠慮気味の対応も今ではすっかりなくなった
「でも、私も3人じゃないとこんなに素になってないよ」
「本当に?それは嬉しいな」
俺はその言葉が痛かった
「それに、龍喜もこんなに温かい人だなんて意外だったかも」
その言葉も痛かった
本当に美夜の本心だと思う
だからこそ
その目が哀しそうで
どうしようもなく痛かった