君はいつも哀しそうで
龍喜side
馬鹿みたいにはしゃぐ颯
それを冷静にかわす月唯
そんな様子を見て顔をほころばせているみー
今では当たり前になった通学風景に
最初は訝しげに見ていた周りの生徒もほとんど目を向けなくなっていた
でも、まだ嫌悪の視線を向ける人も少なくはないわけで。
それが明らかにみーに向けられているのも
それに気づかないふりをしている俺達も
未だ何の動きも見せないでいる
つまり、まだ虐めなどは見受けられない
まぁ、でも
俺らの目の届かないところでは始まっているのかもしれないけど
だからこそ
今動かなければ
ここでは緒方組の存在を知るものは先生のみだ
そして、俺達3人の裏の顔を知る人も
みーの家柄のことを知る人も
ここにそんな生徒はいないのだ