君はいつも哀しそうで
月唯の部屋に入り6時まであと1時間はあるため1度気持ちを落ち着かせる
「なんか飲む?つってもお茶くらいしかないけど」
自分は気が利かないといっている月唯だが、そんなことはないのは月唯の行動を見ていれば容易に分かる
「あぁ」
バタンーーー
部屋を出て1階に降りていく足音を聞いてから俺は部屋を見渡す
高1の頃は毎日のように来ていた月唯の部屋だが、今はそれもなくなっていた
別に仲が悪いわけじゃない
それは見てもらったらわかるほどに仲はいいほうだろう
でも時間が経つにつれ俺達の生活環境が変化してきたから
今ではお互いの家に行くことも少ない
その理由もいずれわかる
これから月唯の兄貴に重大発表をしてやるつもりだからな
「…今日で終わらせてやる」
自分の口から発せられた声は思いのほか掠れていて低くて
体中がなんとも言えない感情に包まれていた
俺は腐ってる