君はいつも哀しそうで
「あ…」
見つめすぎただろうか
彼女と目が合って小さく声を漏らした彼女
それに気づいたのだろう
「米校(べいこう)の制服だし、あいつらと知り合い?」
なつが言った米校はうちの高校の愛称
こちらに向けられた夏の視線に颯が答えた
「あ、美夜ちゃん…?だよね!!僕ら3年間同じクラスなんだ」
勝手に紹介まで始めだしそうな雰囲気に月唯がなだめた時
「なら、あいつらの席でもいい?一人だと淋しいでしょ?」
勝手に…
なつはたまにそういう所がある空気の読めないというか、呆れた
たまらず声を発しようとしたところを遮られた
「僕らは全然いいよ〜!
こっちおいでよ」
ハイテンションで呼び始める始末
助けてくれ、と目線を月唯に送ると笑顔で
「うん、遠慮しないで」
こいつら、確信犯だ