君はいつも哀しそうで


ーーーお昼休み




普段、立ち入る人間はほとんどいない汚い資料室

俺と月唯、颯それとみーの4人はお昼ご飯もそっちのけで今朝の話をしていた




…てかそもそもこんな汚ぇ部屋で飯は食べれない






「みーちゃん、呼び出しはなんだったの?」

心配そうにみーに尋ねる颯



「…今朝、石と紙が投げ込まれたでしょ。その紙に私の名前が書いてあったらしいの」


「えっ!みーちゃんの名前?」



颯は驚いているが、俺とみーはだいたい予想はしていた


組関係だってことになると

この学校で組に関係ある人間は俺とみーくらい

名前の一つや二つ書いてあっても不思議ではない
むしろ、書いてくれていてよかった


差出人不明、宛名も不明なんてことになってみろ…めんどくせぇ




「他には書いてなかったのか?」


俺の問いかけに俺の方を向いた

「『これは始まりではない


香月美夜の終わりだ


我々正義は頂点に立つ』」





まっすぐに俺だけを見る瞳

抑揚のない声

揺らぐことのない心




「そう書かれていたらしいよ
さすがに現物は見せてはくれなかったけど。でも、私これでわかった気がする。」


強い視線

凛とした言葉

何も写せない心



「龍喜、今日放課後空いてる?
見せたいものがあるの」












「…あぁ。」

















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