優しい上司の裏の顔〜ツンデレ女子を溺愛中〜(おまけ完)
滞りなく結婚式は終わりを告げた。

黙って見守っていてくれたお義母様が、私に近寄り両手を取った。

「…おめでとう」
「…ありがとうございます」

「…修二の事、よろしくお願いしますね」
「…はい」

「…修二ったら酷いのよ」
「…え?」

突然の言葉に、目を丸くする。

「私の娘になる麗美さんの花嫁姿を見せてくれないんですもの、二人きりであげたいとか言って」

そう言って口を膨らませる。…可愛らしいところがある人だなと思った。

「…一度しかないんですもの。…勝手に教会の中に入っちゃったわ」

そう言って笑うお義母様。お茶目なところに、思わず笑ってしまう。

修二さんは、終始、不機嫌な様子だったけど…

「…私、修二さんのご両親に祝福されて、凄く幸せです」

そう言って微笑めば、修二さんは、溜息をついた。

「…こんな親だけど、仲良くしてやって」

その言葉に頷いた。
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