優しい上司の裏の顔〜ツンデレ女子を溺愛中〜(おまけ完)
…そうなんです。さっきから、若い女の子達が、ジロジロとこっちを見ている。

…カップルで来るならまだしも、上司と部下がこんな所に二人で来るのはいかがなものかと。

辺りを見回した西崎君もハッとした。

「…すみません、全然気づきませんでした。えっと、じゃあ…麗美さん」

「…⁈」

「…今だけ、そう呼んでもいいですか?」

「…うん、その方がありがたいかも」

聞き慣れないので、なんだかくすぐったいけれど。

…西崎君も、会社とはイメージが違った。

…一緒にいて、楽しかったし、気楽な気持ちでいられた。

「…そろそろ帰るね」
「…もう、帰るんですか?」

夕方になり、私は、西崎君に、帰る事を告げる。

でも、西崎君は、まだ、帰りたくなさそう。

「…もう少し、一緒にいられませんか?」

…その目は、どの西崎君のものとも違っていた。
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