優しい上司の裏の顔〜ツンデレ女子を溺愛中〜(おまけ完)
「…ぁ、そうそう、持ち帰った仕事があってね、しなきゃいけないから」

と、当たり障りない嘘を並べる。…だって、これ以上一緒にいちゃいけない気がする。

…私達は、恋人でもなんでもないから。

「…俺は、麗美さんと、一緒にいたいです」

真っ直ぐに私を見つめて、そう言った西崎君。…私は、ただただ、困惑するばかり。

「…あまり、有藤さんを、虐めないであげてください。困ってますよ」

その声に驚き振り返ると、スーツ姿の藤岡部長が立っていた。

「藤岡部長には、関係ないじゃないですか」

珍しく、藤岡部長に食ってかかる西崎君。

それでも、藤岡部長はいつもと変わらず、穏やかな表情をしている。

「…有藤さん、僕はお邪魔でしたか?」

優しい口調で、問いかけられ、私は、左右に首を振った。
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