優しい上司の裏の顔〜ツンデレ女子を溺愛中〜(おまけ完)
「…それでは、僕が有藤さんを引き取ります」

そう言って微笑む藤岡部長。

「…麗美さんは、俺と」
「…西崎君、そんなに有藤さんを困らせたいですか?」

藤岡部長が、困惑顔の私を見た。西崎君も、私を見つめて、溜息をついた。

「…わかりました。今日は、帰ります。でも!…また、俺に時間をくださいね」

そう言って、寂しげに微笑んだ西崎君は、帰っていった。

…私は、安堵感から、大きな溜息を漏らした。

「…ありがとうございまた。…藤岡部長、スーツですけど」

せっかくの休日なのに、なんで?

私の問いに、藤岡部長は苦笑い。

「…僕には、休日なんて、あってないようなものなんですよ。突然呼び出されて仕方なく」

「…そうなんですね。お疲れさまです」

「…最寄駅まで、送ります」
「いえ!…一人で帰れますから」

私は慌ててそう言った。
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