優しい上司の裏の顔〜ツンデレ女子を溺愛中〜(おまけ完)
「…仕事に戻りましょうか」
「…はい」

先にドアの前に来た新條社長が、ドアノブに手をかけたまま、止まる。

「…新條、社長?」
「…今夜」

「…え?」
「…今夜、僕に、有藤さんの時間を下さい」

返事に困っていると、ゆっくりと振り返った新條社長。

「…有藤さんに、伝えたい事があるんです」

「…仕事が終わりましたら」

私の答えに、納得したように微笑み頷いた。


…伝えたい事って、なんだろう。

私は、新條社長の事ばかり考えていた。
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