優しい上司の裏の顔〜ツンデレ女子を溺愛中〜(おまけ完)
…結局、2時間近く付き合わされ、家まで送ってもらう事に。

「…ありがとうございまた」
「いえいえ、長い事付き合わせてしまいましたし。それに、もう少し、有藤さんと一緒にいたかったから」

優しい表情でそう言った藤岡部長。

…不覚にも、その言葉に、ドキッとしたりして。

「…顔、赤いですね」
「えっ?…気のせいです」

私は藤岡部長から顔を背けた。

…ドキッ。

藤岡部長が、私の頭を優しく撫でた。

「また、明日」

その言葉に、渋々藤岡部長の方を向く。

「…はい、また、明日」

私の言葉に頷くと、手を振りながら帰って行く。

「前見ないと転びますよ」
「そんなヘマはやらかさないから、大丈夫ですよ」

「…終電間に合わなくなりますよ」
「タクシーで帰りますよ」

「…藤岡部長」
「さっき見せてくれた、女の子の表情は、僕にだけ、見せてくださいね」

「…もう!いい加減にして下さい!」

私は、藤岡部長から逃げるように、部屋に戻った。

…鎮まれ、心臓。

そう何度も心の中で呟いた。
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