優しい上司の裏の顔〜ツンデレ女子を溺愛中〜(おまけ完)
…いや、誰にも気付かれないように、いつも通りに振舞っているつもりだった。

「無理していつも通りに振舞ってるけど、これ…」
「…‼︎」

…ブラウスの袖を捲り上げられた。腕には青あざがくっきりついていた。

私は、晶から目をそらす。

「探し物してる日もある。…お前がいない間に、誰かが物を隠してんだろ?」

「…」

「会社での新條社長の人気は絶大だからな。特に、女子社員は玉の輿に乗ろうと躍起になってたところだ。お前も覚悟はしてたんだろうけど、想像以上だったんじゃねえか?」

「…範囲内よ」

そう言って強がってみせる。それを見て、晶は大きくため息をついた。

「…そんな麗美、見てられねぇ」
「…だから、大丈夫だって…⁈」

手に持っていた書類は床に落ち、私は晶に抱きしめられた。

なんで、抱きしめられてるの?
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