ホワイトデーの奇跡【完】



『たまちゃんは、物理の復習ノート…あれを今夜中に暗記すれば大丈夫だよ』


「あ、そうだった。あたしにはアレがあったわ」


「なにそれ」


「フンッ、あたしにはさくらがまとめてくれた魔法のノートがあるの」



たまちゃんは長い脚を組んだまま

ドヤ顔で武藤くんを見た。



「ずる」


「なんとでも言えば?」



私を真ん中に挟んで、レベルの低い争いはその後も続いた。


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