ホワイトデーの奇跡【完】



「あたしも強くなるから、さくらももうあたしに遠慮しないで」


『…』


「どっちにしろ、さくらの一番のポジションはあたしでしょ?」


『…もちろんだよっ』




たまちゃんの目に、もう涙はなかった。

何かが吹っ切れたような、清々しい顔をしていた。



「それが変わらないなら、許す」


『……ふふっ』


「あー泣いた泣いた」



たまちゃんは、いつものたまちゃんに戻っていた。

ううん…違うね。

いつもより、頼もしく見えた。





< 137 / 411 >

この作品をシェア

pagetop