ホワイトデーの奇跡【完】
「つーわけで、学祭まで一週間きったから、気合入れていくぞっ!」
今年のクラス委員は、鈴木くん。
学祭準備期間はバイトも部活動も休みだから
鈴木くんはサッカーへの熱を全て学祭へと打ち込んでいた。
ちなみに出し物は
去年のリベンジもかねて、もう一度フランクフルトの販売。
「さくらちゃん、ここってどうやって縫えばいいかな?」
『えっとね、ここは』
私は、というと。
学祭当日に着るはっぴとエプロンの衣装担当となった。
それも、なんと…
たまちゃんの推薦で、衣装担当の責任者となってしまった。
今まで、そんな輪の中心になったことがなかった私はもちろん戸惑ったし。
そんなこと自分が出来る自信も責任もなかった。
でも、たまちゃんと武藤くんが背中を押してくれて
最後に“…やります”と言ったのは私。
自分で決めた。