ホワイトデーの奇跡【完】




「さくら…」



呆然とする私に

龍平さんの顔が、首に埋まる。



ふわっ――

と、鼻に掠った匂いは、タバコとお酒の混じった苦い香り。






首に生暖かい温度を感じで

水をかけられたように全身が冷たくなった。















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