ホワイトデーの奇跡【完】
「あ、もしかして今、やらしいこと想像した?」
『し、してないっ!』
武藤くんは、こうやって私で遊ぶ。
その度に、私は恥ずかしくて照れるのに…
武藤くんは顔色一つ変えないから
余計に自分だけ恥ずかしかった。
「妹が蒼井に会いたがってるんだよね」
『えっ…妹さんって』
あの…私に似てるっていう。
「今中3なんだけどさ、嫌じゃなかったら会ってくれない?」
『…嫌じゃないよっ』
むしろ、私も…会いたい。
こんなに不思議な魅力を持つ武藤くんの妹さんって、すごく興味があるもん。