ホワイトデーの奇跡【完】
「……もう1回」
『…っ…う…ふっ…ぅう』
「さくらっ…頼むから、もう1回言ってっ」
龍平さんが、私の肩を揺すってくる。
私にすがりつくように、私の顔を覗いてくる。
『龍平さんが好きなんですっ、過去もいまもっ!ずっと好きなんでっ』
「ごめん、もう無理っ」
『…ぃっ』
叫ぶように、龍平さんへの気持ちを伝えた。
伝えきる前に、力強い腕が私の体を締め付けた。
少し、痛いくらいに…
私の体に、龍平さんの腕が食い込む。