ホワイトデーの奇跡【完】
3月13日がもうすぐ終わろうとしていた。
時計の針の音が…
時を進める。
『……』
もうすぐ14日になる…。
あの日から…毎年、この日が近づくと。
ベッドの中、目を閉じても、眠れないでいた。
まだ、体があの日のことを記憶してる。
あの日の怖い気持ちや
泣き出してしまいそうに震えることは…もうない。
でも…この日は、いつも、五感が敏感になる。
時計の音が
いつまでも遠くなることがなく聞こえた。