希望が光に届くまで
春の風
プルルルルルルルルプルルルルルルルル
んもう。うるさいなぁ。
朝から憎たらしい目覚ましが鳴って重い腰を上げる。あぁ、今日も1日始まる。それだけでも頭が痛い。
ピンポーンピンポーン
うそ。もうそんな時間?時計を確認したら...。7時50分。あぁ、終わった。
「日加里ぃぃ?まだーーー?」
「今行くからーーー!!!!」
私、形原日加里どこにでもいる普通の中学2年生。それにくらべて、私の親友の狭間希望は美人で頭が良くて私が欲しいものすべて持ってる。この、親友が大嫌いだ。
「...でね?日加里、聞いてる?」
「え......あ、うん。」
「もうっ!日加里はいつでもボーっとしてる!!!!!」
「してないってー。」
「してるでしょ!ほら!学校ついたよ!」
なんでこんなにも元気なんだろう。
「あ、希望!おはよーー!!日加里ちゃんもね!」
「希望おはよー!」
...。ほらね。私は希望のくっつき虫みたいな存在だから。
「みんなっおはよ!」
こうやって、キラキラした笑顔で言える希望が憎い。