プルオーバー
曲がり角の先、それぞれの分かれ道までの、この道のりを並んで歩く時間が幸せで。
でも、同時に恥ずかしくて。
何も言えないどころか、君をまっすぐ見られなくて。
いつも、その淡いプルオーバーを見ていることしかできないんだ。
頭の中は、君にはとても言えないぐらい、君とこうなったら、とか、君とああなったら、とか。色々考えているのにね。
だから、多くは望まない。
ただ、ちょんって。
僕の指先と、君の指先が、触れ合えればそれだけでいい。