春よ恋。
「「「ごちそうさま」」」

みんな一緒に食べて
みんなでごちそうさまする。

なんとなくしていることが
その日はなぜか新鮮に見えた。

「仁愛お皿洗う間
先おふろはいっちゃって
その後は早めに宿題しちゃいなさい」

「はーい」

いつもと同じ日常。


お風呂から上がった頃には
7時を過ぎてた。

その時真叶の言葉を思い出した。

ー バカ女。電話ちゃんとしろよ。ー

「ばぁちゃん。電話の子機借りるよ!
友達と電話するからー!」

「あんまり長く話さないで
寝なさいよ?」

「はーい。一応おやすみ!」

受験が終わった私は
時間に余裕があった。

真叶は梨華と同じ高校だから
テストはあと3週間後くらい。

そんな長電話は出来ない。
わかりきってることなのに
少しさみしかった。
< 20 / 54 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop