春よ恋。
5歳の冬
朝目覚めたら騒がしかった
ママとばぁちゃん、じぃちゃん
ひぃばぁちゃん、いとこのおんちゃん
ごちゃごちゃに混ざった音が
とても不快に感じた。
「ママ?」
茶の間に顔を出した私の目には
ママをみんなが
いじめてるように映った。
「仁愛は上の部屋にいなさい。」
ひどい剣幕で叫ばれた私は
怖くなって1人で
自分の布団にくるまっていた。
公園のオルゴールがなるまで
それは続いた。
オルゴールが鳴り終わったあとは
ぴたっと音がやんだ。
そしてママは部屋に行って鍵をかけた。
ままのなく声が聞こえた。