春よ恋。
真叶が彼女のためを思って
選んだ道がこんなにも
残酷なものになるなんて
きっと誰にも予想できなかった。

だからもぉ…
笑って欲しかった

真叶が真叶じゃなくなる気がして
私は胸がぎゅーって何かに
締め付けられてるみたいだった…



それ以上真叶は話をしなかった。

私、本当は分かってた。
真叶が泣きたいくらい辛いこと。
だけどずっと我慢してたこと。

それ以上会話を続ければ
真叶が崩れてしまうこと…

気づいてたけど
気づいてないふりしてた。


ごめんね
私もっとあの時 真叶を甘やかして
真叶の傷を癒してあげればよかった…

その時の私には
真叶の強がりを
ただ呆然と見てるしかなくて

大切な人を失う気持ちは
わかっていたはずなのに
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