春よ恋。

恋色

「まず、友達以上恋人未満って言うのは
にーなのことが嫌いだからじゃない。
友達以上って事は
友達より大切って事だろ?
次、恋人未満はな…」

そこで真叶はもごもご言っていて
何を言っているのか聞き取れなかった。

そして牛乳のパックを捨てて
掃除場所に向かう途中の
裏階段で話をすることにして
私は黙って真叶の後ろをついていった。


「さっきなんて言ったの?
よく聞き取れなくて…
ごめんもう一回言って?」

少しの沈黙が続いた後
真叶は怒ったように顔を赤くして

「恋人未満ってゆーのは…
俺がお前を好きでも
お前が俺を好きじゃなきゃ
恋人にはなれねーだろ?
なら俺がきめらんねーじゃん…
恋人未満なのか以上なのか決めんのは
にーなってことだよ」


私の頭はチンプンカンプンで
クルクル回る思考の中で
ひらめいた。

「にーなは真叶のこと好きだよ」

お兄ちゃんぽくて
たまにパパみたいで
あと優しくて大好き。
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