STAND BY ME
「王者って呼ばれる学校を知ってる?」
「えっと…白鳳学園でしたっけ」
白鳳学園ってのは私立で中学から大学までがエスカレーター式の学校。
王者と呼ばれるにふさわしい5人が青葉さんと同年齢らしく、試合では毎回当たっていた。
「そう、そこ。
中学の時、試合で何度も当たって、一度も勝てなかった」
知ってる。でも青葉さんは一度も諦めなかった。
どれだけ惨敗しようとも、闘志を燃やして戦っていた。
「最後の試合で気付いたんだ。どれだけ努力しようと敵わない奴らがいるってね。
だから、バレーをやめた」
青葉さんの悲しそうな顔。見てられないよ。
それに、ちゃんと割り切った人はこんな表情しない。青葉さん、本当はバレーがしたいんだと思う。