軌跡





「次は卓球部行こう!!」


「てミクまだカルメ焼き食べてるのーー!!?」


「うん、うまい!!
科学部にしよっかな~♪」


「いつもカルメ焼きが
食べられるわけじゃ
ないだろぉっ!」





詩織は一人でいそいそと
カルメ焼きをほおばっていた。



美味しくなさそうな表情…。





「ゴチです!!
まゆみ~早く卓球部行こう~!!」



詩織の名前は呼ばない。


トロくて面倒くさいのかな。



「うん!!
待ってよぉー!!」


「じゃぁさ、
卓球部の部室まで、
競争しよーよ☆」


「上等♪」





あたしたちは詩織のことなど
忘れてただ『今』を
楽しんでいた。







「とうちゃーーーく☆」


「まゆみ早い!!!はぁーー…」





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